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介護M&Aコラム

2019-06-12 介護M&Aコラム Vol.04

【速水の眼】IRから読み解く各社の戦略(1)

競争が激化する介護業界においてどのように生き残っていくのか。大手介護事業者の決算開示資料等から、その戦略を読み解いてみたいと思います。

まずは、株式会社ソラスト(以下「ソラスト」)です。 ソラストは、1965年に日本医療経営協会として創業し、医療事務業界の草分けとして、教育や請負、派遣等で実績を上げ、92年に店頭公開、その後介護事業や保育事業等にも進出し、2002年に東証二部に上場しましたが、2011年にカーライルグループの下、株式を非公開化し収益性の強化に取り組んでいました。非公開化直前の介護事業は赤字とのことです。

その後、2016年に東証一部に再上場を果たし、2018年度は医療関連受託事業、介護事業、保育事業等を中心として、売上高842億円、営業利益50億円を上げる大手企業で、このうち介護事業については、売上高264億円、営業利益17億円と約3分の1を占めています。 また2019年度の業績予想では、売上高110億円の増加見込みの内、介護事業の割合は8割を超えており、今後は介護事業を主力としていく計画となっています。

ソラストの戦略は明確で、売上成長はM&Aによる拡大を主軸とし、ペーパーレスやタブレット等のICT積極活用や、採用力・定着率の向上、加算の取得等で収益性を高めています。 また2019年4月にM&Aや生産性の向上で実績を上げてこられた藤河氏が社長となり、更なる成長への方向性を明確にしています。

投資判断の尺度の一つとしてEV/EBITDA倍率(*)を採用しているようで、投資時の目線はEBITDAの8倍前後と、介護業界においては比較的高い買収価格の提示で買収交渉を有利に進めながら、投資後の倍率は2018年度で6倍台となっており、収益性の改善が順調に進んでいることが伺えます。
(*)EV=株式取得価額(事業譲受価額)+純有利子負債
(*)EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却額

主な買収案件は、2016年度は売上高1億円未満の案件中心に11件でしたが、17年度にベストケア(売上30億円)、日本ケアリンク(売上42億円)と立て続けに大型案件を買収してM&A戦略を加速、18年度はJAWA(売上14億円)、オールライフメイト(売上35億円)、19年度にはなごやかケアリンク(売上32億円)と大型案件を手掛けながら小規模案件も積み上げており、規模や業態に関わらず幅広く手掛けています。

買収は地域トータルケアサービスの推進という大きな方向性に沿って行われており、進出地域の半径5~20キロ圏内に訪問介護やデイサービス、グループホームや有料老人ホームを1つずつ揃え、幅広い介護サービスを自社内で提供できる体制の構築を目指しています。現状、約100のエリアで300億円の売上を上げていますが、トータルケアが実現出来ているのは進出地域の1割程度で、今後2030年までに300の地域で1500億円の売上を上げるという意欲的な目標を掲げており、進出エリアの拡大と進出地域での提供サービスの充実をM&Aによって行う方針です。

純資産に占めるのれんの割合は2018年度で67%と比較的高水準にはありますが、医療関連受託事業の安定収益を介護事業の成長に投入できる強みを活かし、今後も活発にM&Aに取り組むことが予想されます。

(注)本文中の数値等は開示資料や報道資料等を元に記載しております。

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