速水の眼

2021-12-20 介護M&Aコラム Vol.14

【速水の眼】介護M&Aにおける買い手とは?

前回のコラムから少し間があいてしまいましたが、復活をというお声を頂くことが増えましたので、今月から何とか毎月執筆を再開していきたいと思います。

さて今回は、売り手様のM&Aに対する不安の中でも一番多い、「買い手はどのような人達なの?」ということについてお話したいと思います。

まず、大前提として、ハゲタカみたいな人達に乗っ取られるのではないか、という不安をたまにお聞きすることもありますが、それは所有と経営が分離している上場会社の話であって、殆どの中小企業においては、経営者=大株主だと思いますので、経営者が合意しない相手に経営権=株式が移転することはあり得ません。

買い手は次の5つのタイプに大きく分けることができます。
①大手企業(売上100億円以上)、②成長中の新興企業(売上20億円以上)、③地方の安定有力企業(医療法人や地元の老舗グループ)、④新規参入(異業種)、⑤個人(独立)

それでは、それぞれのタイプに会社を譲渡した際のメリット・デメリットについてみていきましょう。

①大手企業:上場会社であることも多く、ここまで大きくなっただけの理由、つまり事業運営の仕組み化がしっかりとなされていることが多いです。そのため、一緒になった場合には、買い手の資源・ノウハウを使ったさらなるサービスの拡充が見込めることや、スタッフの福利厚生・研修体制・評価体制・キャリアプラン等が整っていることが多い一方、経営方針や理念はそのまま引き継いでもらうことが難しい傾向にあります。

②成長中の新興企業:やり手の社長の才覚で一代で大きくされたタイプです。細かい社風の違いには寛容で柔軟な受入れ体制があり、急拡大志向のため、スタッフの方にとっても貴重なキャリアアップになることもあります。一方で、経営のスピード感についてこられない方にとっては厳しい環境かもしれません。

③地方の安定有力企業:地元で代々続く病院や老舗企業で、地元のネットワークをがっちりと押さえて横綱相撲をされているタイプです。近くの既存拠点と、利用者やスタッフの相互融通が可能であったり、知名度を活かした営業・採用ができたりといったメリットが期待できる一方で、比較的保守的な企業文化であることが多いです。

➃新規参入:異業種からの新規参入で、ノウハウ取得目的が多いため、比較的高値で買収されるケースも多く、またスタッフにとっても譲渡後の役割期待が大きい一方で、譲渡後も経営者に継続フォローを求められることもあり、引退もしくは新しいことを始めようとされている経営者は注意が必要です。

⑤個人:脱サラ等で独立されるケースで、理想のケアをしたい等の夢を持ちつつ、まずは今のやり方、考え方をそのまま踏襲されるケースも多いため、スタッフにとっても活躍できることが多い一方、資金面・体制面で不安の残るケースもあります。

それぞれ、メリット・デメリットがあり、見極めは容易ではありませんが、なるべく複数社と面談することで次第にクリアになっていきます。

当社では6500社以上の買い手希望リストから、適切なマッチングを図っていますので、是非お気軽にご相談ください。

【速水の眼】介護M&Aにおける買い手とは?

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