成約者インタビュー

成約者インタビュー Vol.11

【住宅型有料老人ホーム】後継者不在と別事業の閉鎖を背景に、事業の今後を考えたM&Aという決断

静岡県で住宅型有料老人ホームを13年間運営されていた髙木様。いつかはM&Aで事業を手放すことを考えておられましたが、後継者不在と別事業の閉鎖を背景に、希望する条件とマッチする買い手との出会いで譲渡を決断されました。M&Aを検討されたきっかけや実際にM&Aを終えた感想を伺いました。

インタビュアーブティックス株式会社 田中


住宅型有料老人ホーム事業を始められたきっかけ教えていただけますか?

私は建設業の設計・現場管理業を個人事業主としてやっていたのですが、15年ほど前に、総合建設業をやっていた義理の父親が土地を購入し、その土地を活用した新たな事業展開として住宅型有料老人ホームを始めました。当時は私が身軽に動ける状況だったので、新しい事業を任されたことがきっかけです。

介護業界は全くの未経験からのスタートでしたが、立ち上げ当初は介護経営コンサルを依頼しており、開設準備から稼働まで1年半~2年弱くらい、コンサルの方に教えていただきながら進めていきました。右も左もわからない状態ではありましたが、良いスタッフに恵まれ、協力しながら運営をしてきて今年(2025年)で丸13年経ちますね。


13年間運営されていたんですね。経営されていた際に抱えていた悩みはありましたか?

初めのころは介護保険法の保険点数も割と良く、近隣施設の月額利用料も平均で今より5万円くらい高額だったと思います。それがだんだん、介護保険法が改訂されるたびに保険点数は下げられ、利用料も全体的に相場が下がってきて、当初の目論見通りに進まないところに苦労していましたね。

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そのような苦労があった中で、M&Aはいつごろからお考えでしたか?

ざっくりと将来的にはM&Aで事業を手放すつもりではいたのですが、すぐにとは考えていなかったです。M&Aを考えていたのは後継者問題が主な原因で、息子が2人いるのですがまだ若く自分たちのやりたいことをやるほうがいいと思っていましたし、私の事業を継ぐというのは考えていなかったので、将来的なことも考えてM&Aで譲渡するほうがいいかなという感じでした。
コロナ禍の影響で不採算部門になっていた、デイサービス事業を直近で閉鎖したのですが、閉鎖の時に銀行さんや会計士と話をしていく中で、将来的にはM&Aを考えている話を雑談ベースでしていました。銀行にもM&Aの部門があるので、すぐではなくても話をしてみますか?という流れで銀行さんとM&Aの話をしました。その後会計士とも話をして、銀行さんとは別に複数社M&A仲介の話も聞いてみようということになり、紹介いただいたうちの1社がブティックスさんでした。

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弊社以外にも数社お話を聞かれたんですね。弊社を選んでいただいた理由も聞かせていただけますでしょうか。

はい、銀行さん何件かとM&A仲介会社2社の話を聞いてみました。その中でもブティックスさんが、案件数も多く実績もありノウハウがあることで信頼できたのと、実際に話してみて、進みも早かったのでとんとん拍子にM&Aができましたね。


当初は銀行さんで進められていたということですが、弊社との進み具合に違いはありましたか?

そうですね。銀行さんに複数資料提出を求められたので提出していたのですが、その後全く動きがなく、、、。その間に太田さん(弊社アドバイザー)と話をして、資料を渡したところすぐに、「候補の会社が複数あるので面談されてみますか?」と話をいただいて、まずは話を聞いてみようかなという軽い気持ちでお話を伺いました。

すぐに売る気持ちはなかったので、軽い気持ちで面談に臨んでいましたね。介護施設単体になったことで経営としてはプラスになる見込みがあったので、あと2~3年くらいは運営してみて条件が良くなった時に譲渡先が見つかればいいかなという気持ちでした。


2~3年後の譲渡を考えられていたところから、今年譲渡を決断されることになったのですね。

私から譲渡対価や、建物などの条件を提示したのですが、その条件の落としどころが思った通りにいただけたので、この条件であれば先延ばしをせずに今話を進めてもいいなと思い、考え方が変わりましたね。


希望条件の落としどころが良かったのですね。買い手との面談は複数社されましたか?

4社ほど提案いいただいて、皆さんと話をさせていただき、条件的にも人としても信頼できると感じた今回の買い手を選ばせていただきました。


実際に譲渡され、現在はどのように過ごされていますか?

もともと建築の仕事をやっていたので、指導者的な立場でやっていこうかなと思っているところです。今はゆっくりと過ごしています。

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弊社アドバイザー太田の対応はいかがでしたか?

素晴らしかったです!初めからスピード感もありましたし、M&Aとなると両社間での意見の食い違いが少なからずあると思うのですが、迅速に対応していただき、うまい落としどころをみつけていただいて、大変感謝しています。
話を進めていく中で問題があった際にも、太田さんのご尽力があり、納得できる形でM&Aをすることができました。


ありがとうございます。最後になりますが、これからM&Aをされる事業者の皆様へメッセージをいただけますでしょうか。

私共は地方の小規模な企業ですので、介護業界の将来性を見据えると、この規模間でやっていくのはなかなか厳しいなというのは年々感じていました。
直近でも、職員の募集のしにくさを感じていました。募集を出してもなかなか人が集まらず、給与面も他社と比較し高く出していても人材が集まらないことを感じていました。働く人も運営会社の規模を気にしているなと感じました。M&Aであれば大きな企業に引き継いでもらうという話になると思いますので、人手不足の面も有利になると思いました。
同じように将来的な不安を抱えている事業者さんは多いと思います。M&Aを実際に経験し、体力があるうちに話だけでも聞いておければ、将来的にプラスになるのではないかなと思っています。


本日は貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

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